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2014年 05月 05日

オトナの感受性

歳を重ねる、ということが、ふんわりうれしく思うことがある。
思いおこす過去が増えたり、
以前観た本や映画でも、数十年ぶりに観てみると、過去とは違う感動があったり。
そして、10代の頃では笑ってしまったり寝てしまったりしたであろう作品でも、
ゆっくりと向き合えることができたり。

アキ・カウルスマキ監督 の映画を初めて見たのは、
中学か高校の頃で、「レニングラード・カウボーイズ」だったと思う。
コメディ映画なだけあって、始終笑いながら観ていて、
そのあとからの「マッチ工場の少女」から始まる、カティ・オウティネン 出演作も、
不幸だったりするのに、なんだかおかしー!!なくらいの気持ちで観ていた。
カウルスマキが尊敬する小津安二郎自体、周防正行のデビュー作 の印象が先だってしまい、
10代の私にとっては、コミカルに見えてしょうがなかったからかもしれないが・・・
でもいつごろからだろう。
カティの発する少ない一言一言が、きゅーんと心に響くようになっていったのは。
とくにカラー作品の「過去のない男」あたりからは、「美しい・・・」とさえ思い始めてしまい、
「ル・アーブルの靴みがき」 では、カティの一言に、涙がほろりと零れ落ちてしまった。

ほんと、それはそれはどーでもいいような、ささいなシーンで、
たぶん10代の私だったら、こんなシーンは見過ごしているか、くすっと笑っているかなんだけれど。
でも、私が歳を重ねた以前に、
「ル・アーブル」は、今までの小津安二郎チックな淡々として温かみのある流れよりも、
かなりドラマティックな要素が強くなっているのかもしれない。
あのカウルスマキ独特のスポット照明や、丁寧なセリフまわし、
そして、カラー作品の時の、中間色を多様した美術や衣装も健在なのだけれど、
チャップリンをも彷彿とさせるロマンティックな音楽演出に磨きがかかっていて、
今までよりも、さらに、劇的な切なさを誘っている気がする。
でも、ある種大げさな作品ではあるから、
やはり若き日の私だったら、笑っちゃていたのかなぁ・・・

まぁともかく、10年後にまた見返してみたい映画の一本!
あと10年歳を重ねる楽しみのひとつにしておこう。
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「今日の格安・地面ごはん」
スープは、地元の新キャベツ・玉ねぎ・じゃが芋。
オカズは、庭の三つ葉と仕事先のひよこ豆を炒めたもの。
パンは梅雨明けまで、何かしら緑の葉っぱを練り込もうと決意したから、
今日もそこらの葉っぱを入れたパン。

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by ideakico | 2014-05-05 16:57 | 雑記


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